ごあいさつ


「ヘリテージ学団 あっちこうち」は、「地域の宝を文化財に」をモットーに結成されました。

 昨年の8月1日から15回、延べ60時間の専門講義、そしてそのレポート提出や実測演習、ハードな自主演習課題等をこなして県内に埋蔵されている文化財を発見、発掘、研磨して、誇れる地域の宝とする能力を磨いてきました。
 しかし、その力は一人ではあまりに頼りない。「それぞれにある得意分野を結集してこそ、力となるはず」との思いから学団が結成されました。楽団ではなく学団です。楽しむまえに学びの姿勢で楽しみます。
 高知県は、南に黒潮おどる太平洋、北には四国山脈と海・川・山に独特の文化を育みました。さらに過酷な台風常襲気象のため、建物にも高知独特の工夫がされました。
 土佐材、土佐瓦、土佐漆喰、土佐和紙を巧みに使い込んだ土佐の民家が建てられました。
 一例をあげると、台風の風向きに配慮した右瓦、左瓦を使った屋根瓦葺き分け。横殴りの風雨を速やかに振り切るための水切り瓦を設けた漆喰壁などがそれです。
 その技は、土蔵に顕著に見られます。重厚な屋根、できる限り張り出す軒、何段にも設けられた水切り瓦となまこ壁の土蔵は、むしろ左官職人の手業の見せ所です。
話が少し専門的になりましたが、そのような土佐の風土が育んだ「地域の宝」を未来に伝える使命を担いたいとの気持ちが我々のモットーです。
「地域の宝」は、必ずしも地域の人々の意識にあるとは限りません。あまりに身近すぎて古びているからです。それらを見いだし、磨き上げて「地域の宝」と気づいてもらって、大切に活かしてもらう手助けが、われわれの使命と思っています。
 このホームページでは、そんな情報、企画、案内、事例紹介、アドバイスなどを充実させていきたいと思っています。


                ヘリテージ学団あっちこうち 

                                     代表 後藤 孝一

ヘリテージ学団のメンバーが団結して、高知県に残しておきたい地域の宝を探しに足を使ってあっちへ行ったり、こっちへ行ったり。そんな思いで作られたロゴマークです。